Free Traveler

山、川、海が育む自然を対象に、なまら旅して、なまら撮る。

至仏山 〜尾瀬らしい春の旅〜

Mt.Shibutsu 014

 2017年04月30日(日)

 群馬県北東部、みなかみ町片品村の境にある至仏山に行ってきました。標高2,228mある尾瀬を代表するビッグマウンテンの一つです。

 至仏山の東側には広々とした大斜面が開けており、スキーやスノーボードで滑る人間にとって、とても惹きつけられる山として知られています。ゴールデンウィーク直前から最短でアプローチが可能になるため、例年多くの登山者、山スキーヤー、スノーボーダーで賑わいを見せています。

 これは、春の尾瀬の魅力に惹きつけられて、約2年ぶりに至仏山を訪れた旅の記録となっています。

2年ぶり

Mt.Shibutsu 001

 08:02am

 尾瀬戸倉の駐車場からバスに乗り、鳩待峠に到着するとすでに多くの人たちで賑わっていた。

Mt.Shibutsu 002

 今シーズンの尾瀬は雪に恵まれたこともあり、2年前に訪れた時とは比べものにならないほど、鳩待峠が雪に覆われている。

Mt.Shibutsu 003

 気温が上がってきて早くも暑いが、少しずつ登り始める。

 そして、今シーズンの初めに買ったスノーシューをやっと履くことができた。もう春だから沈み込むことはないが、新たな機動力を手に入れたことが嬉しい。

Mt.Shibutsu 004

 登り始めてまもなく見える至仏山の大斜面には、すでに滑り始めている滑走者の姿も数人見えた。

 左の尖った峰が小至仏山、その奥のなだらかな山のピークが至仏山の山頂である。

Mt.Shibutsu 005

 途中でセッションしているスノーボーダーのグループもいたり、ジャンルの幅が広いのが、ゴールデンウィーク至仏山のいいところ。

Mt.Shibutsu 008

 奥に日光白根山と丸沼高原スキー場、その手前に尾瀬戸倉スキー場が見えた。丸沼スキー場は今シーズン足繁く通ったスキー場であり、シーズンの終わりに見ることができてよかった。

 そんな時、写真中央にいる女性4人組のテレマークスキーヤーが大斜面を滑り降りていった。とても優雅に滑るその姿を見ると、つい「テレマークスキーもいいな」と思ってしまう。僕は欲張りな性格なのかもしれない。

Mt.Shibutsu 006

 尾瀬には代表的な2つの大きな山がある。今登っている至仏山、そしてそこから尾瀬ヶ原の向こう側に大きく聳える燧ヶ岳である。

 「燧ヶ岳の上の白くなっている部分が滑れそうだね。」と滑れそうなところを探しては、妄想が膨らむ。

Mt.Shibutsu 007

 小至仏山をトラバースする登山者が蟻のように列を成しているのが見える。

 この時期は締まった雪になっている斜面が多いが、それでももし雪崩たらとつい考えてしまう。

Mt.Shibutsu 009

 燧ケ岳を背に滑って登り返している人がいた。レンズ越しにその辛さが伝わる。

Mt.Shibutsu 010

 登る人たちが後を絶たない。

 滑る人間にとっては春の風物詩となっている。

Mt.Shibutsu 011

 順調に歩を進めていると、僕たちの人生の2倍以上は長生きしているであろう老人が、スキーで歩を進めていた。可能な速さでゆっくりと足を前に出し、急ごうとはせず、焦らずに歩いていた...

 気のせいかもしれないが、「急げば良いというものではない」と言われている気がした。

Mt.Shibutsu 012

 11:16am

 約3時間の歩行の末、生涯3度目となる至仏山の山頂に到着できた。

 山頂は登山者、スキーヤー等で賑わっている。 

Mt.Shibutsu 013

 あたり一面真っ白な山々を見渡していると、一際白い山があった。

 滑れるかな?アイスバーンでカチカチかな?

Mt.Shibutsu 015

 昼食を済ませ、滑走準備に入る。

 左に見えるのは会津駒ヶ岳、右が先ほど見えていた燧ヶ岳、そして眼下に広がる尾瀬ヶ原はまだまだ冬景色。

Mt.Shibutsu 017

 ミヤの股関節の調子があまりよろしくないこともあり、この1本で今シーズンを締めくくることにした。

 滑るのは尾瀬が誇る大斜面「ワル沢」。

Mt.Shibutsu 018

 幼少期から鍛え上げたアルペンスタイルがミヤの持ち味。春のシャバ雪を切り裂くように、フォールラインに向かって落ちていく。

Mt.Shibutsu 019

 前回滑った時は、「縦溝(たてみぞ)」と言われる跡が、斜面の至るところに発生しており、思う存分滑ることは叶わなかった。そして、昨シーズンは雪が全然なかったと聞く。

 今シーズンは10年に一度と言われるほど、素晴らしいコンディションが待っていた。

Mt.Shibutsu 020

 春に溶け込む。

 斜面上部はとても気持ちの良いコーンスノー。

Mt.Shibutsu 016

 樹林帯に向かって最後の一本を滑る。

 3時間もかかって登ったにもかかわらず、ピークから滑り降りれば、ほんの数分でボトムまで到達するかもしれない。

 だからこそ、その1本を価値あるものだったと感じれるように、大切に滑ることができるんだと思う。 

 こうして、今シーズン最後となる「雪の遊び」に別れを告げた。

 

至仏山を旅して

Mt.Shibutsu 022

 2年ぶりに訪れた至仏山を無事に滑り終えることができました。

 同じところに来てばかりだと進歩しないし、飽きてしまうのではないか?と思いましたが、そんなことはなく、同じ場所だからこそ以前よりも注意深くなり、前回気づかなかったことに気づくなど、より多くを得るきっかけにもなり、成長を感じることができました。

Mt.Shibutsu 021

「春」まで滑ることで見えるもの

「春」まで滑らなければわからないこと

「春」は一年で最も生命が活発になる季節

 

 長いようで短い雪の遊びも春まで遊ぶことで、より一層充実したものになることを僕たちは知っています。

 これまで雪のシーズンが短いと感じていた人たちにも、春の爽快感を感じて欲しいと個人的には思います。春はぽかぽかと日も暖かく、緩やかな陽気が冬の厳しさを和らげてくれます。

 そして、至仏山尾瀬らしい春を味わうことができる山として、今も昔もこれからも愛され続けるでしょう。

 

至仏山の位置

 

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