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Free Traveler

なまら旅して、なまら撮る

磐梯山(東北) 〜真夏に訪れた会津の爆裂火口、猪苗代湖を見下ろす夏休み最後の旅〜

登山 帰省 東北 観光
 

2013年08月18日

福島県にある磐梯山(ばんだいさん)に行ってきました。標高は1,819mと日本の山の中では特別に高い山ではありませんが、麓から観た山容は物静かな存在感があります。


磐梯山は南側の表磐梯から見た端麗な形が富士山に見えることから、会津富士の愛称で郷土の人々に親しまれていますが、裏磐梯から観たそれは火山活動によって削られた荒々しい姿となっており、一つの山で二つの顔を持っている山です。


いまだに噴煙をあげる活火山でもあり、裏磐梯には桧原湖(ひばらこ)を始めとする過去の噴火によってできた湖沼が点在しリゾート地としての繁栄を支えています。

前日は岩手県の天気に恵まれませんでしたが、この日は福島県で見事な快晴に巡り合い忘れられない東北の旅となったことは記憶に新しい。

東北の山に普段来る機会がないので、北海道への帰省を生かして遠くの山を登るのはこれからの楽しみの一つでもあります。


爽快で迫力のある夏休み最終日を締めくくるに相応わしい蒸し暑い福島県の旅の記録をここに残します。

磐梯山の記録

磐梯山へ向けて


前日は北海道から本州に上陸して八幡平を満喫しました。


八幡平(東北)〜 豊富な温泉と盛夏の高山植物、ガスで覆われた東北の高原台地の旅 〜


岩手県から東北自動車道を南下して宮城県の仙台で会社の同期と合流。その後、福島県郡山市(こおりやまし)にある仮眠施設で長距離運転の疲れをとりました。



早朝、少し早く起きて出発し、国道4号を猪苗代方面に進んで磐梯山を目指した。


猪苗代方面向かうにつれて平野に現れてきたこの端正な姿が磐梯山。名山の風格がここからも伝わってきます。



今回は表磐梯と裏磐梯の両方を堪能できる裏磐梯スキー場を起点に周回するコースを選択した。磐梯山は表と裏の違いを知ってこそだと個人的には思っている。



磐梯山の西にある磐梯山ゴールドラインにある八方台登山口が、最も最短で山頂に近くメジャーなルートとされているみたいです。


登山開始


裏磐梯スキー場から観た磐梯山の荒々しいこと。


自分たちの他には停まっている車が見当たらない。こういうとき登山口が合っているのか不安になるけどとりあえずリフトに沿って歩いて磐梯山を目指す。



夏ですねー。


裏磐梯周回コースはゲレンデの中を進むスタイルです。


ゲレンデ内にあるこれが何なのかは最後までわからなかった。冬のシーズン中になにかに活躍するのでしょうかね。


スキー場を少し登って振り返ると西吾妻山(にしあづまやま)の姿がはっきりと確認できました。


磐梯山西吾妻山深田久弥選定の日本百名山に選ばれているので、百の頂を目指している人は裏磐梯のリゾートに泊まり両方登るのかなとこのとき想像してみる。


自分たちはこのとき金も時間もないので、下山後は東京へ向けて帰ります。



ゲレンデを30分くらい登ると周回分岐に到着しました。どちらからでも山頂へ行けますが噴火口を見たいがため左から山頂へ向かうのは必然。



茂みに覆われた中を進みます。


このあたりから日も高くなり気温も上昇してきたため、暑さが体に纏わりついてくる。



弘法清水は磐梯山頂へ行くにはどのルートから行っても辿り着くポイントになるため、避けては通れない場所ということになります。(特に避ける理由はないけど)



今回同行のアラくん。身長が180cmオーバーでとても大きいのが特徴です。

木々で先が見えない時は彼に頼めば解決するでしょう。



磐梯山の荒々しい爆裂火口が近づいてきました。


これから登る山を前に気持ちが高ぶってしまったのか、普段大人しいアラくんもこのときばかりは呼吸が荒々しくなっていた。

アラくんだけに。。。


道迷い


多い茂っていた木々を抜けて開けた場所に出ました。

噴火して溶岩が流れた場所みたいだ。あたりには岩がゴロゴロ転がっていて活火山の雰囲気がここに来てでてきました。



天気に恵まれたこともあり、気持ちの良い活火山ハイクとなったことは言うまでもない。

ここから弘法清水に向かうために山と高原地図の破線ルートを辿って稜線にでる予定。



歩くにつれて道が険しくなってきて、「さすが活火山、磐梯山」と二人で言っていたのですが、次第に登るのが大変になってくるほどになった。

裏磐梯からのルートはこんなに歩きづらいのか。



疑問を抱きながら足元に気をつけて登り続けると、前方に鹿が現れた。こっちを見てすぐにどこかへ行ってしまった。

そしてこの頃には岩が崩れたりと、足元が歩くには困難なほどになってきました。



「引き返そう」

ここで自分たちは道を間違っているという判断で来た道を戻る決断を下しました。判断が遅かったかもしれない。

 
冷静に考えたらこれは危ないだろうと思えるところを登っていました。

 


正規ルートの入口まで戻ることができ、30分くらいの時間ロスで済んで助かりました。


登山道を示すピンクリボンを辿って登っていたつもりでしたが、正しい登山道はガレ場から木々の中へ続いていたみたいだ。


安心したのもつかの間でここから稜線まで一気に高度を上げるため、当然登りもきつくなってきます。そして森林の中がサウナのように暑い。


鉄の手すりが用意されていたりこちらはきちんと整備されていますね。なぜなら登山道だから。

このあと笹を掻き分けて一心不乱に登っていく。このルートは真夏に来てはいけなかったのか...とか考えながらひたすら進むしかなかった。



一気に登りきると木がなくなり、振り返ると桧原湖を囲むように裏磐梯の自然が広がっている光景が眼下に飛び込んでくる。

ここまでくれば風が吹き抜けて汗をかいた身体が冷えるため、上着を羽織ると良いでしょう。



緑が途中からなくなり残っているのは削られた山容という磐梯山の裏の顔とでも言うべき光景。表磐梯から登っていたら分からない磐梯山の一面ですね。


稜線に出て左を向けば、磐梯山頂に相対する櫛ヶ峰(くしがみね)へのやせ尾根が続いています。

地図にルートが載っていないということは危険だから行くなということでしょうか。当初の予定ではチャレンジするつもりでしたが、道迷いで時間をロスしたので諦めました。とても惹かれた峰だったために残念です。 

ちなみに先ほど間違った沢沿いのような道を進むと、おそらく写真左下のあたりまで来れたかもしれません。

自分:「恐ろしいところを登っていたな」

アラくん:「全くだ」


さぁ、ここからは爽快な稜線歩きです。


稜線から見える磐梯山までは1.3kmと遠いのか近いのか微妙な距離です。



櫛ヶ峰は磐梯山に負けず劣らずの名峰であることは間違いない。


いつか登って磐梯山の姿を写真に納めてみようと思います。



活火山であることからガスが発生するみたいです。



弘法清水に到着すると他の登山道から来た人たちですでに賑わっていました。

一番人気はやはり八方台からのコースみたいですね。


弘法清水には弘法清水小屋岡部小屋の二軒の宿があります。

中では飲み物や磐梯山グッズも売っていて何か買えば休憩もできるので時間があれば休むといいかもしれません。


昼近くになり、雲が湧き上がってくると同時に人も増えてきました。

年齢層は年配の方中心でしょうか、東北の山は年齢層が高めな気がします。


磐梯山頂へ向けて登ります。山頂へは弘法清水からの一本道でところどころ道幅もないため行き来が大変です。



雲は多いけど山麓には所々日が差していて神々しい。


弘法清水から山頂まで約30分の道のりです。すでに数名のグループが賑やかに休憩を楽しんでいました。そして厚い雲も知らぬ間に上空に出来上がっていました。そりゃないぜと少し落ち込むも到達したことを喜ぶ。

磐梯山山頂


山頂には石が積まれた磐梯明神が祀られていました。ケルンの役割も果たしているのでしょうか。


会津盆地と大きな湖が少しずつ顔を出してきました。



夏休み終盤ということもあり、ここぞとばかりにどんどん人が増える増える。
この人の多さから磐梯山の人気度合いが伺えます。


薄い雲と厚い雲の切れ間。とうとう磐梯山付近にあった厚い雲が取れてきた。

 
そんな中アラくんは買ったばかりのシングルバーナーで湯を沸かしてチキンラーメンを食べようと必死に水を沸騰させていました。
 
「山で食べる◯◯◯は美味い」ってやつは大抵のものが当てはまることに最近気づき始めた。
 


あれは乗れそうだぞ。


ベストポジションはすでに先客がいました。いい場所選んでるなと羨ましく思うしかない。


そして待つ事数分、猪苗代湖上空にあった雲が取れてその姿を現しました。海に繋がっていると言ってもわからないくらい大きく広い湖です。

双方から互いの姿を見ることで磐梯山猪苗代湖会津地方になくてはならないシンボルであると感じるのは言うまでもありません。


磐梯山の標識は少し降りたところに立っています。


アルツ磐梯と思われるゲレンデが見えます。古いホテルや旅館を買い取って復活させることで有名な星野リゾートが出資しているスキー場です。


営業していない小屋にはがんばろう東北と書かれた楽天イーグルスのステッカーが貼ってありました。小屋の主人がイーグルスのファンである確率がグンと上がったことは間違いない。

下山開始


山頂での休息も程々に櫛ヶ峰を見下ろしながら下山を開始します。


山頂までの唯一の登山道は夏休みの登山渋滞が始まっていて降りるまでにかなりの時間を要します。もっと人気のない地味な山かと思っていたけど想定外の人気に驚きました。

渋滞中後ろにいた男性2名の会話の内容が小学校の歴史は大人になって興味が湧いたらやればいいと思うという内容でした。どっちがいいのか難しい問題ですね。

 
ようやく弘法清水まで戻り帰路につけます。下山は八方台登山口方面へ向かいます。
 


この分岐が見えたら裏磐梯方面へ行けば周回コースのフィナーレです。
まだ4.6kmありますけど。


裏磐梯から見る磐梯山を象徴とする二つの双耳峰。表からは見れない光景、やはり裏を選んで良かった。

 

途中少し寄り道をします。

 


銅沼(あかぬま)


磐梯山の噴火によって形成された沼が登山道横にあります。
裏磐梯から登った場合はぜひ立ち寄ってみるといいと思います。

 
赤茶色の水は磐梯山が火山であることを語っている。
裏磐梯からの周回コースは短い時間の中で景色の変化が多いため満足度が高く非常におすすめです。
 
※決して表磐梯を敵対する裏磐梯のリゾートの回し者ではないです。
 

沼の奥の方に噴煙が上がっている場所が見えました。活火山ってことをついつい忘れてしまいます。


その後スキー場トップに出ましたが、朝とは比べものにならない灼熱のゲレンデに様変わりしていました。福島の夏も思ってた以上に暑いことが身に染みた。


長く暑かった磐梯山の夏旅もこれで一区切りつきます。


下山後は裏磐梯で温泉へ浸かるため星野リゾート裏磐梯にお邪魔しました。 

磐梯山周辺には星野リゾートが2つもあるんですね。裏磐梯にも目を付けるとはやり手だな。


大浴場はとても広く、露天風呂からは桧原湖を一望することができます。
日帰り入浴は大人1,200円と少し高いですがタオルの貸し出しもあり、アメニティも充実しています。

【公式】星野リゾート  裏磐梯ホテル(旧 裏磐梯猫魔ホテル)


入浴後はGWに一度通ったことがある磐梯山ゴールドラインを走って猪苗代方面を目指します。
震災後無料通行になった福島県の有料道路の一つです。

 
ドライビングルートになっていることもあり途中には磐梯山を望めるポイントがいくつもあります。ここでも磐梯山の裏と表の姿を観れるとは思わなかった。
 
 
GWに訪れた猪苗代湖を見渡せるビューポイントがありましたが磐梯山の山頂に数時間前までいた人からすると物足りないでしょう。山に登って観ることができる景色は特別なんだということがここで言える。
 
GWに訪れたときの記録。
 
磐梯河東(ばんだいかわひがし)ICから磐越自動車道に乗り磐梯山SAに立ち寄り夕食を食べていくことにしました。名前にもあるようにここのサービスエリアからは端正のとれた磐梯山の姿を見ることができる。
 

会津といえば磐梯ソースカツ丼ということで少し洒落たレストランで男二人仲良くいただくことにしました。前回食べたソースカツ丼が迫力あったせいか小さく見えました。


帰りはUターンラッシュ渋滞もなくスムーズに帰ることができた。自分たちみたいに休みギリギリまで遊ぶ人は少ないということなのか。


磐梯山のまとめ
 
 
世間では「あの人は性格に裏と表がある」と言ったりすることがありますが、こと山に関してもそれが言える場合があると思います。
 
それが磐梯山でした。
 
物静かな表の顔と荒々しい裏の顔は、磐梯山の歴史でもあり見所なのかもしれません。見る角度によって山の形が変わるというのはよくある話ですが、磐梯山のように山の雰囲気そのものが大きく変わるのは、登山をする上で非常に重要であり楽しめる部分でもあります。
 
日帰りの登山でここまでコンパクトにまとめられて変化に富んだ山は稀でしょう。そして裏磐梯を起点にした周回コースは、見所が凝縮されていることからも特におすすめすることができます。
 
 
磐梯山は郷土の人々が日常の生活の中で仰ぎ見る存在であり、この地になくてはならない存在であるということが今回の旅でわかりました。
 
猪苗代湖もこの磐梯山がなければただのでかい水溜まりでしかなく、対となる磐梯山があってこそだと思います。

東北の中でも都心から近いため日帰りもなんとか可能ですが、裏磐梯に泊まってのんびりする時間を作るとゆったりできるでしょう。


途中トラブルもあった東北の旅でしたが、二日間で八幡平と磐梯山を満喫することができてとても満足できました。帰省ついでの東北登山は病みつきになりそうで恐いです。

東北に隠れている名峰にこれからもどんどん登っていきたいと思えるのは少なからずこのときの磐梯山の経験がそうさせているのかなと思います。

磐梯山の位置

磐梯山の地図

山と高原地図 磐梯・吾妻 安達太良 2016 (登山地図 | マップル)

山と高原地図 磐梯・吾妻 安達太良 2016 (登山地図 | マップル)

 

 

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